第一紀成語編3:想音+動詞+目的語 所有の表現 形容の表現
ここでは英語でいうSVO構文について学びます。「想音+動詞+目的語」の形をしていますが、目的語の直前に前置詞を置くことで様々な文章が紡げます。
なお今回からは、想音部分の訳は全体の訳文が長くなるので載せません。
想音+動詞+目的語を日本語に訳すには
Was yea ra sarla hymmnos. (想音部分) / 奏でる / 詩
想音+動詞+名詞と並んでいるこの文章は、「私は詩を奏でる」と訳するのが普通でしょう。
では、次の文章はどうなるでしょうか。
Was yea ra chs lusye. (想音部分) / なる、変化する / 光
これも想音+動詞+名詞と並んでいますが、「私は光になる」と訳します。
ヒュムノス語(第一紀成語)の文法は英語をもとにしているので、直接日本語には変換できません。しかし英語のSVO構文に慣れていれば、それをもとに理解することができます。
Was ki ra exec PAJA.
私はパージャを実行する。
exec(実行する) / PAJA(固有名詞:パージャ)
Wee yea ra firle foul.
私は不思議に感じる。
firle(感じる) / foul(不思議)
Was ki ga paul yor.
私にはあなたがわかる。
paul(感じる、理解する) / yor(あなた)
このような前置詞を含まない文は、短い文章ならばさほど難しくありません。
しかしヒュムノスは基本的にあまり前置詞を使わないため、長い文章になると理解することに苦労します。その場合は名詞と動詞の意味とフィーリングで訳すしかないでしょう。
anwの必要性
ヒュムノス語(第一紀成語)にはanw(~を)という意味の単語が存在します。
このanwは文章が長くなったとき、どれが(~を)にかかる単語かを判別するためにあります。そのため、今回のような短い文章ではたいてい省かれますが、省かれなかった場合の文章もあげておきます。
Ma zweie wa xest anw mea.
私は私を変換する。
xest(変換する) / mea(私)
このような前置詞はたくさんの種類があります。ほかの前置詞は次の回で詳しくやります。
所有の表現「○○の××」
これは表現するのに2つの方法があります。
一つ目は英語でいうA of Bと全く同じ要領の「A oz B」です。「A oz B」 は「BのA」という意味になります。
Was quel wa sarrifis spiritum oz mea.
私は私の魂を捧げる。
sarrifis(捧げる) / spiritum(魂)
二つ目は一つ目のozを省くやり方です。
こちらは「A B」は「BのA」なのか「AのB」なのかは明確になっていません。割合としては、「AのB」が多いので、そちらを優先させたほうがよいでしょう。
Was yea ra afezeria yor futare.
私はあなたの未来を祝福する。
afezeria(祝福する) / futare(未来)
ジャクリ(ミュール)の詩の場合は「(代名詞)の○○」を「○○ (代名詞)」と一貫して表現しています。ジャクリリスペクトならば、「(代名詞)の○○」は「○○ (代名詞)」と表現してみるのもよいでしょう。
形容の表現
こちらは特に難しいことはなく、英語や日本語と同じように「形容詞 名詞」と並べるだけで、修飾ができます。
Rrha ki ra chs et bister.
私は大きな獣になる。
chs(なる) / et(大きい) / bister(獣)
Was yea ra accrroad rudje frawr.
私は赤い花を贈る。
accrroad(与える、贈る) / rudje(赤い) / frawr(花)
今回出てきた単語
アルファベット | 意味 |
---|---|
exec | 実行する |
firle | 感じる |
foul | 不思議 神秘 |
paul | 感じる |
yor | あなた 貴方 |
xest | 変換する |
mea | 私 わたし 自分 |
sarrifis | (生贄を)捧げる |
spiritum | 魂 魂の |
afezeria | 祝福する |
futare | 未来 |
chs | ~になる |
et | 大きい |
bister | 獣 野獣 |
accrroad | あげる 与える |
rudje | 赤い 赤色 紅 赫 緋 |
frawr | 花 |
当講座では例外的を表現を極力避けていますが、ヒュムノス語は例外が「普通」の言語です。その上メロディに合わせて前置詞などを省くことも多々あるため、公式の歌詞などを理屈で理解するのには苦労する部分が多いでしょう。逆に言えば紡ぐ際は幾分かアバウトでも大丈夫ということです。